飲食業界の現状(留学生のアルバイトと特定技能について)
飲食業界では人出不足が深刻な状況です。採用難や最低賃金の上昇などにより人件費が増える中、人材の確保が困難な状況が続いています。
深刻な人手不足をうけ2019年4月には在留資格「特定技能」が新設されました。これにより、飲食店では外国人をフルタイム勤務として雇用することが出来るようになりました。しかし、現状では飲食店で働く外国人スタッフの多くが「留学」の在留資格です。
「留学」は本来就労が出来ない在留資格ですが、資格外活動許可を受けることにより週28時間の就労が可能となります。(※学則による長期休業期間中は特例があり、夏休みなどの長期休暇の際には1日8時間、週40時間まで就労時間の上限が延長されます。)
飲食店で働く外国人スタッフの多くはこの資格外活動許可をうけ、週28時間という制限の中で働いています。
オーバーワークは不法就労になる
就労時間の制限を超えて働くことを「オーバーワーク」といいます。「オーバーワーク」は不法就労とみなされますが、規模の小さなチェーン店や個人店では従業員の労務管理が行き届かず、「オーバーワーク」の状態で働く外国人も少なくありません。
飲食店でアルバイトをする外国人の中には、特定技能評価試験にチャレンジし、フルタイムとしての勤務を希望している方も多くいます。企業側にとってもフルタイム働くことができる外国人は貴重な人材になるでしょう。
しかし、せっかく特定技能評価試験に合格しても不法就労である「オーバーワーク」状態ではビザの変更が出来ないというケースがあります。また、不法就労であるオーバーワークを外国人にさせていると、企業が不法就労助長罪に問われる可能性もあります。そうならないために、企業には一定の配慮が求められます。
■資格外活動許可(週28時間)の注意点
留学生が資格外活動で働くことが出来る就労時間の上限である「週28時間」は残業時間を含めた時間です。そのため残業が想定される企業の場合は余裕を持ったシフトの構成が必要です。また、1つのアルバイト先に対しての上限が28時間ではありません。外国人労働者が複数のアルバイト先で働いている場合には配慮が必要です。外国人本人が時間を管理することが前提ですが、知らずに働いているケースもあるため企業側も気にかけるようにしましょう。
特定技能への切り替えの勧め
2019年4月に新設された在留資格「特定技能」では居酒屋やレストラン等の飲食店で外国人をフルタイムとして雇用出来るようになりました。この場合も日本人と比較して長時間の労働をさせることはできませんが、週28時間という制限なく働くことが出来ることはアルバイトと大きく異なる点です。また、フルタイムとして働くことで、責任のある仕事を任せることが出来るという点も企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
自社でアルバイトをしている外国人スタッフが日本で長く働くことを希望している場合、在留資格を「特定技能」へ切り替えることを検討してみてはいかがでしょうか?
「特定技能」に興味があるという方は、お気軽にご相談ください。
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