脱退一時金制度について
日本で働く外国人は、日本人と同様に社会保険料を日本に納めています。
外国人が特定技能1号の在留資格で働く場合、日本に在留できる期限(最長5年)が決まっているため、年金受給年齢に達する前に母国へ帰国してしまうことがほとんどです。
年金を受け取ることが出来ず、払い損になってしまうという問題があります。
日本の場合、年金保険料が給与の総支給額に占める割合が高く、年金を受け取ることが出来ない外国人にとって年金保険料は出来れば支払いたくないものです。そのため、「脱退一時金」という制度があります。
脱退一時金は、厚生年金の保険料の掛け捨てを防止するために厚生年金保険から支給される一時金です。
脱退一時金は、日本で社会保険に加入していた外国人が、日本を出国した日から2年以内に請求する必要があります。脱退一時金は企業がする手続きではありませんが、事前に外国人に制度があることを伝えておくといいでしょう。
脱退一時金制度の概要
■請求先:日本年金機構
■提出書類:脱退一時金請求書
■添付書類:
- パスポートの写し(氏名、生年月日、国籍、署名、在留資格が確認できるページ)
- 日本国内に住所を有しなくなったことを明らかにすることができる書類(住民票の除票の写し等)
- 「銀行名」、「支店名」、「支店の所在地」、「口座番号」及び「請求者本人の口座名義」であることが確認できる書類
- 国民年金手帳、その他基礎年金番号が確認できる書類
■注意事項:
- 受給資格期間が10年以上ある方(老齢年金を受ける権利がある方)は、脱退一時金を受け取ることができません。
- 日本と年金通算の社会保障協定を締結している相手国の年金加入期間のある方は、一定の要件のもと年金加入期間を通算して、日本及び協定相手国の年金を受け取ることができる場合があります。
- 脱退一時金の支給金額は、日本の年金制度に加入していた期間に応じて、36ヶ月を上限として計算されます
■支給額:
被保険者であった期間の平均標準報酬額 × 支給率(※)
(※) 支給率とは、最終月(資格喪失した日の属する月の前月)の属する年の前年10月の(最終月が1~8月であれば、前々年10月の保険料率)保険料率に2分の1を乗じた保険料率に以下の表の数を掛けたものをいいます。
被保険者期間 |
掛ける数 |
6月以上12月未満 |
6 |
12月以上18月未満 |
12 |
18月以上24月未満 |
18 |
24月以上30月未満 |
24 |
30月以上36月未満 |
30 |
36月以上 |
36 |
制度の詳細は日本年金機構のホームページをご確認ください。
参考URL:日本年金機構ホームページ . 短期在留外国人の脱退一時金
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